梱包・発送用品
ミラーマットとプチプチの違い|傷防止・衝撃対策で梱包材を選ぶ

ミラーマットと呼ばれる発泡PEシートは表面を覆ったり間に挟んだりする用途に使い、プチプチは粒に空気を閉じ込めた気泡緩衝材です。どちらにも緩衝性があるため、擦れやすい面を守る層と、衝撃や箱内の移動に備える包装を分けて選ぶと、使いどころが分かります。皿の間にシートを挟むだけでよいのか、外側にも気泡緩衝材が要るのか。判断には、商品が触れる面、割れやすい場所、包んだ後の大きさが役立ちます。材料を増やす前に、箱まで含めた包み方を見ていきましょう。
目次
発泡PEシートと気泡緩衝材の違いを比較
| 比べる点 | 発泡PEシート | 気泡緩衝材 |
|---|---|---|
| 接触面の保護 | 表面を覆う、商品間に挟む用途。仕上げとの相性を見る | 粒やフィルムの接触面を見る。引っ掛かる物には表面構造を選ぶ |
| 衝撃への備え | 緩衝性がある。薄い一枚に頼らず、重さと形に合わせて支える | 製品仕様と包み方を、商品の重さと形に合わせる |
| 箱内の固定 | 包んだ後に残る隙間へ、別途支持や充填を行う | 包む層とは別に、残る隙間へ支持や充填を行う |
| 包装後の大きさ | 折り返しや重なりまで含めて測る | 粒の高さ、巻き数、継ぎ目まで含めて測る |
| 購入時の表記 | 厚さ・幅・巻き長さ。カット品は縦横と枚数、袋は寸法 | 製品規格・層構成・幅・巻き長さ。袋やカット品は寸法 |
作業に使う用品の候補
川上産業 プチプチ d37 ロール 幅300mm×42m 1巻
川上産業のプチプチd37、幅300mm×長さ42mの透明な2層ロール1巻です。小型雑貨や箱の部分保護向けで、必要な長さに切って使います。
必要な梱包材を選ぶ4つの手順
擦れやすい面と壊れやすい場所を探す
表面、角、取っ手、突起を見て、触れさせたくない場所と支えが要る場所を分けます。商品へ当てる層を先に決め、手持ちの適合する支持材も組み合わせます。すでにある包装で足りる部分は、そのまま生かせます。
少量の資材で仮包みする
発泡PEシートや気泡緩衝材を当て、覆い残しや締め付けを見ます。粒の向きは接触面と留めやすさから選びます。決めた回数をただ巻くのではなく、守りたい場所が無理なく覆えているかを見てください。
包んだ物を箱へ収める
折り返しを含む最大幅・奥行き・高さを測り、箱の内寸と比べます。隙間の支えも入れてみて、ふたで商品を押さずに閉じられるかを試します。中で動くときは、材料の量と箱の大きさへ戻って見直します。
使う長さ・枚数から購入量を決める
シートの切り寸法、巻き長さ、テープ位置を揃えて、一件分の量を出します。商品ごとに切るロールと、寸法が揃うカット品や袋を比較し、使い切れる量と保管場所に合う販売単位を選びます。
ミラーマット・ミラマット・プチプチは何が違う?
販売店で「ミラーマット」と呼ばれる白い発泡シートは、材質欄では「発泡ポリエチレンシート」「発泡PEシート」と表記されます。メーカーの商品名では、JSPが「ミラマット®」、酒井化学工業が「ミナフォーム®」。似た呼び名で売られていても、厚さや加工、添加剤まで同じとは限りません。買い足すときは、手持ちの資材のメーカーと材質、厚さ、幅、巻き長さや枚数を控えておくと取り違えを避けられます。
「プチプチ®」はプチプチ株式会社の登録商標で、一般名は気泡緩衝材です。同社は2026年10月1日、川上産業から社名を変更しました。別のメーカーの製品も比べるなら、気泡緩衝材という一般名で探せます。発泡PEシートと気泡緩衝材という材質・構造の違いを押さえたうえで、個々の商品仕様へ進みましょう。店頭の名前が似ていることと、手元の物を同じように包めることは別です。
表面の傷、外からの衝撃、箱内の移動は別の問題
たとえば皿を重ねて送るとします。皿同士が擦れるなら、間に入れるシートの役割は接触面の保護。箱の外から力が加わることに備えるのは、緩衝材と箱を組み合わせた衝撃対策です。さらに、皿の束が箱の中を動くなら固定も必要になります。シートで皿の表面を覆えていても、側壁へぶつかる余地が残っていれば、包む作業はまだ終わりません。
JSPはミラマットの緩衝特性を、酒井化学工業はミナフォームの緩衝性と表面保護用途を案内しています。白いシートにも、力を和らげる役割があります。ただし、薄い一枚であらゆる落下に耐えられるわけではありません。商品の重さ、割れやすさ、角や突起を見ながら、触れる面を覆う層と、その外側で支える部分を選びます。「傷はシート、衝撃は気泡」と単純に割り切るよりも、どこを守るために使うのかが大切です。
発泡PEシートは皿の間やガラス・金属の表面保護に
皿の間に一枚ずつ挟む、ガラスや金属の表面を覆う。こうした用途は発泡PEシートを選ぶ場面の一つです。酒井化学工業も、ガラス・陶磁器の包装や、ステンレス・メッキ製品の表面保護を用途に挙げています。平らな部分に沿わせて使い、商品同士が直接触れる場所を残さないように包みます。表面の仕上げや組み合わせる材質によって相性が変わるため、まず目立たない部分に当てて様子を見てください。
薄いシートだけで鋭い先端を包んだり、重い商品の荷重を小さな突起で受けたりする使い方は避けます。必要なのは、巻く回数を増やすことより、硬い当て材や形に合った支持材で力を受ける場所を変えることかもしれません。未乾燥の塗装面にも密着させないでください。電子部品などで静電気対策が必要な場合は、通常の包装用シートを使わず、必要な仕様が明記された資材を選びます。
包む前には、机と商品の砂粒や切りくずも取り除きます。柔らかい材料でも、異物を挟み込んでは表面を守れません。光沢面や印刷面、表面加工のある物は、製品側の保管・包装上の注意に合わせて扱います。資材を直接触れさせること自体を避けたい面なら、その周囲を支えて接触させない包み方も候補です。外観が似た商品でも、同じ方法をそのまま当てはめず、表面に何を接触させてよいかを見ておきましょう。

プチプチの粒は内側?向きと2層・3層の選び方
気泡緩衝材は、空気を入れた粒を持つシートです。粒の大きさに目が向きがちですが、包むときは表面が平らか、袋の入口で商品が引っ掛からないかも選び方に関わります。プチプチのメーカーFAQでは、2層品の粒が商品に引っ掛かる場合や、粒を外へ向けるとテープ・ラベルの接着面が少なくなる場合を説明しています。袋へ出し入れする物なら、通しやすさと封を留める面を一緒に見てください。
同FAQによると、プチプチの袋は粒が内側でも外側でも緩衝性能は変わりません。向きを決めるときは、商品への引っ掛かり、凹凸との接触、テープの留まり方を優先できます。3層品は両面が平らな構造で、2層品との使い分けもこうした扱いやすさから考えられます。層数が増えたらその分だけ衝撃に強くなる、という意味ではありません。この説明はプチプチのFAQに沿ったもので、他社品や特殊な加工品はそれぞれの製品案内に従います。
二つを重ねるなら、接触面から包んで外側を支える
表面の擦れと外からの衝撃が両方気になる物には、商品に合う発泡PEシートを内側に当て、必要に応じて外へ気泡緩衝材を重ねる方法があります。二種類使うこと自体が安全の保証になるわけではありません。商品専用の支持材や適合する化粧箱がすでにあるなら、その包装を生かしましょう。手持ちの構成で足りる部分へ、無理に材料を追加する必要はありません。
作業はシートを机に広げ、商品を置くところから。端が届く長さを仮合わせし、底、角、開口部まで覆ってから継ぎ目を留めます。テープを貼るのは資材側です。商品や塗装面へ直接貼らず、突起を押さえつけないよう、締め付けを加減してください。継ぎ目や端を何度も折り重ねると、その場所だけ厚くなります。表側だけでなく底や裏側も見てから、箱へ移します。
皿なら一枚ごとの接触面、取っ手付きの物なら取っ手の付け根を意識します。取っ手だけを強く巻いて本体と引き合う状態や、薄い装飾を押し倒す包み方は避けてください。表面に当てる薄い層と、形を保つための支えを分けておくと、同じ場所へ何重にも巻き続けずに済みます。包み終えたら、覆い残した部分と、逆に力をかけすぎた部分の両方を見直しましょう。

箱の内寸は、緩衝材を巻いた後の大きさと比べる
箱に入るかどうかは、裸の商品ではなく、内袋やシート、気泡緩衝材を付けた状態で測ります。底の折り返しやテープの継ぎ目は、特に厚くなりやすい場所です。包んだ物の最大幅・奥行き・高さを測り、それぞれを箱の内寸と比べてください。ふたを押し込まないと閉まらない、商品が側壁へ押し付けられる、といった収まりなら、箱か包み方を変えます。
計算上は、厚さ1mmの平らなシートが左右に一層ずつあれば、幅の増分は2mmです。これは折り返しも圧縮もない単純な例で、実際の包装寸法や、安全に必要な余白を示す数字ではありません。気泡の高さや巻く回数、重ねた端の厚さも加わるので、仮包みの実測が欠かせません。足し算した寸法だけでぴったりの箱を注文せず、支持材を入れる場所まで見込んで収まりを試しましょう。
袋状の資材も、平らにした口幅がそのまま商品の幅上限になるわけではありません。厚い物を入れるときは入口を通せるか、口を折り返してテープを留める余地があるかを試します。ロールを切る場合は商品の上面だけで長さを決めず、側面と底まで覆える大きさに広げてみましょう。途中で足りなくなり、細かい端材を継ぎ足すより、最初の一枚を合わせておくと包み方を揃えやすくなります。
箱の隙間は、巻く量を増やす前に見直す
商品を箱へ置いたら、底面が安定する位置、左右の隙間、ふたまでの空間を順に見ます。横へ動く余地があれば、その場所に合う緩衝材や仕切りを使います。上から資材を載せただけで済ませず、下や側面に空間が残っていないかも見てください。重い物と軽い物を同梱するなら、それぞれを包む作業に加えて、互いに当たらない配置と区画を用意します。
隙間を埋めようとして材料を押し込みすぎると、ふたや側壁から商品へ力がかかります。閉じる前に、突起が押されていないか、商品そのものが圧迫されていないかを見ます。大量の充填材が要るほど箱が大きいなら、小さい箱への変更も選択肢です。固定の手順を詳しく知りたいときは関連記事「箱の中で商品が動くときの梱包方法」へ。気泡緩衝材の幅を選ぶ際は「梱包用エアキャップロールおすすめ比較」が参考になります。

厚さ・幅・ロールとカット品を購入前に比べる
発泡PEシートをロールで買うなら厚さ・幅・巻き長さ、カット品なら縦横・枚数を並べて比べます。同じ厚さでも、一周できる幅や底を折り込める長さがなければ、同じようには包めません。気泡緩衝材では製品規格と層構成も揃えて見ます。見た目の厚みや粒の大きさだけで、発泡PEシートとどちらが衝撃に強いかを決めることはできません。
商品の大きさがまちまちなら、必要な寸法で切れるロールが候補になります。同じ物を繰り返し包むなら、カットシートや袋も比べてみてください。袋では商品の厚みまで含めた通しやすさと、底や口の余裕が大切です。大巻を選ぶ前に、一件で使う長さ、作業場所への置き方、切りくずや取り出しやすさも見ておきます。包み方がまだ定まらない段階なら、少量から買うと変更しやすくなります。
費用も一件分へ揃えると比較しやすくなります。ロールは切り出した長さに試し包みや切り損じを含め、カット品は使う枚数と余る部分を数えます。二種類を重ねる場合は、両方の材料を足してください。そのうえで切る手間や保管場所を含めて比べれば、大巻の単価だけでは見えなかった使い勝手が分かります。安く見える量を先に買い込むより、自分の作業で使い切れる販売単位を選びましょう。
包んだ後は、動き・圧迫・開けやすさを点検する
最後に見るのは、表面が出ていないか、角や突起に力が集まっていないか、箱へ自然に収まっているかです。箱を安全に支えて向きをゆっくり変えたとき、商品が大きく動けば配置を見直す手掛かりになります。ただし、これは落下試験の代わりにはなりません。壊れやすい物をわざと落としたり、完成品を強く振ったりせず、包みと支えの状態を点検する範囲にとどめます。
開封する人が商品まで刃を入れずに済むように、テープは資材へまとめ、どこから開くかが分かる包み方にします。端材の折り重なりで収まりが変わるなら、同じ大きさに切ったシートへ揃えます。汚れ、破れ、つぶれで状態が変わった材料を、新品と同じつもりで使わないことも大切です。資材を足す前に、覆う位置と箱の大きさを直すだけで済むかを見直してください。
繰り返し発送する物は、資材の厚さ、切り寸法、当てる場所、箱を組み合わせて包み方を揃えます。「白いシートで包む」だけでは、違う厚さや小さな端材への置き換えに気付きにくいためです。商品形状や同梱物が変わったら包み直します。外観が似ていても、重い付属品が一つ増えれば配置も見直す必要があります。以前と同じ量を巻くことより、新しい中身に合う包み方を優先しましょう。
よくある質問
- ミラーマットだけで割れ物を包んでも大丈夫?
- 発泡PEシートにも緩衝性はありますが、それだけで足りるかは商品形状、重量、厚さ、箱の中での支え方によります。表面を覆うだけで終えず、角や突起の支えと、箱内で動く余地を見て、必要な緩衝材や仕切りを組み合わせてください。
- プチプチの粒は内側と外側のどちらがいい?
- プチプチのメーカーFAQでは、袋の内外で緩衝性能は変わらないとしています。商品が引っ掛からない向きや、テープを留めやすい面で選べます。他社品や特殊な加工品まで同じとは限らないので、使う製品の案内に沿って扱ってください。
- ミラーマットとプチプチを重ねれば、薄く包める?
- 二種類使っても、必要量が自動的に減るわけではありません。接触面を覆う層と外側の緩衝の役割を決め、弱い部分が押されず、箱内で動かない包み方にします。資材を替えたら、包装後の大きさも測り直しましょう。
- 白いシートなら電子部品にも使える?
- 白い色や材質名だけでは、帯電防止性能は分かりません。静電気対策が必要な物には、製品の包装上の注意に合い、必要な帯電防止などの仕様が明記された資材を使います。一般包装用のシートを専用品の代わりにしないでください。
- 水をはじくシートで包めば、内袋はいらない?
- 素材の撥水性と、継ぎ目や口から水が入らないことは別です。水濡れを避けたい商品では、内袋の仕様と閉じ方も選びます。袋を足した分の大きさや包みの滑り、箱への収まりも見直してください。
- 同じ厚さなら、発泡PEシートと気泡緩衝材は同じ強さ?
- 構造や製品仕様が違うため、厚さだけで衝撃性能は比べられません。商品の重さと形に合う用途を選び、接触面、支え方、箱内の固定まで含めて包みます。同じ厚さというだけで、手持ちの材料を別の種類へ置き換えないようにしましょう。
まとめ
ミラーマットと呼ばれる発泡PEシートも、気泡緩衝材も、緩衝性を持つ梱包材です。まず擦れやすい面を覆い、割れやすい部分の支えと箱内の隙間を整えます。必要なら層を重ね、折り返しまで含めた包装寸法を箱の内寸へ合わせてください。手持ちの適合する包装で足りれば追加購入は不要です。替える場合は少量で仮包みし、使う長さや枚数が決まってから、作業と保管に合う量を選びましょう。





